Latest Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ご声援ありがとうございました

信州大学山岳会60周年を記念して行われた今回の一連の事業も無事に終えることができました。

第一隊はヒムルンヒマール登頂、ネムジュン西壁初登攀、第二隊はピサンピーク登頂、
第三隊はアンナプルナ街道一周トレッキングを成功させました。
第一隊メンバーも11月14日に全員帰国しております。

現在、遠征事業の報告書を製作中です。
それまではこちらのブログにて記録をご覧いただけます。
右の「カテゴリ」からそれぞれの隊の記録をまとめて見ることができます。

ご支援いただきました皆様、ブログをご覧いただいていた多くの皆様にも改めて感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

カトマンズで打ち上げ

11月12日
8日についにカトマンズへ戻って参りました。
隊員一同疲れもありますが、装備の片付けをしつつ最後のカトマンズを
満喫しています。

11日はネパール人スタッフを含めた打ち上げを行いました。
BCではお酒を飲まなかった一部のスタッフも今日はビールで乾杯!
みんなで一緒に「ギャコク」というチベットの鍋料理をつつきました。


1112-01


でも実は、彼らは明日から次のトレッキングツアーに出発…
最後のお別れとなりました。


1112-02


スタッフの皆さん、本当にありがとう!


いよいよ明日13日にネパールを離れることになりました。
日本時間14日に日本へ到着する予定です。

第1チーム・カトマンズに到着

 第1チームは8日、バックキャラバンを終えてカトマンズに到着しました。田辺隊長が同日午後11時すぎ、衛星電話で伝えてきました。

 隊員たちは皆元気ということです。現地の政情も安定しており、帰国までは「何もないでしょう」と話していました。帰国は11月14日になるということです。

第1チーム・「コト」に到着

 第1チームが4日、アンナプルナ街道の「コト」に到着しました。大木信介隊員が同日午後8時、衛星電話で伝えてきました。皆疲れていますが、体調に問題ないということです。8日にカトマンズに着く予定です。

 隊員たちは、メールでOBらの祝いの言葉を目にして喜びをかみしめている様子でした。

 

第1チーム・ネムジュン登頂記

 10月27日~28日。まずはネムジュン西壁までの長いアプローチで始まります。地図で確認したと
ころ、BCから西壁取付きまで約12キロ、標高差1200m。事前の偵察で見た目以上に距離があることが確認できたので、2日かけてアプローチすることになりました。予備日を入れて6日分の食糧と燃料、それに登攀装備などを含めると、BC出発時の重量は各自20キロ以上となりました。初日は5300m付近にキャンプ、2日目に壁の基部6000mに到達し、手持ちのロープ60mを3本と40m1本を壁にFIX。

 2日かけたアプローチは大正解でした。体力の消耗を最小限にとどめ、3日目以降のクライミングに集中することができました。


nemu01

ネムジュン(右)と角谷隊員


 10月29日。前日のFIXをたどり、60mロープ3本は回収して登攀に使用。スピード重視ということで、花谷隊員が終始トップで登ることになりました。


nemu02

トップを行く花谷隊員


 アイススクリューで支点を作り、田辺隊長と大木隊員がほぼ同時にセカンドとサードでユマーリング。田辺隊長はすぐさまビレイに入り、大木隊員が下降用の支点(アバラコフ)を作成。そして角谷隊員が一番重いザックを背負って4番目のユマーリング。


nemu03

ユマーリングで続く田辺隊長(右)と大木隊員(中央)、ずっと下に角谷隊員


 ずっとこのような感じでジリジリと登っていきました。おおむね安定した氷雪壁ではあったものの、予想よりも傾斜が強く壁も大きく感じました。

 上部に上がるほど氷が硬く傾斜も増し、決してスピードが遅かったわけではありませんでしたが、基部から16ピッチ目くらいで暗くなりました。その後は月明かりにも助けられ、18ピッチ目で壁を抜け、疲れた身体で稜線を削って何とかテントを張ることができました。


nemu04

13ピッチ目をユマーリングする田辺隊長とビレイ点の花谷隊員


 このテントが張れなかったら、悲惨なビバーグになったに違いありません。このキャンプができたこと、そして全員が横になって眠れたことが登頂につながりました。

 10月30日。5時に起きて準備を始めましたが、天気予報どおり風が強く、しばらく出発を見合わせました。昨晩は横になって眠れたものの、全員の疲労は顔を見ると明らかです。それでも頂上に向かう気持ちはいささかもぶれていませんでした。

 太陽がテントの中を照らし始めてしばらくすると風も弱まり、最低限の装備で頂上に向かうことにしました。下からの様子で、壁よりもそこから先のほうが悪いと予想していましたが、やはり稜線のクライミングは悪いものでした。頂上に近づくにつれ、ヒマラヤ襞が顕著になり、そこをトラバースしながらの登
攀が続きました。安心できる支点はあまりなく、60mに中間支点なしの部分もあって緊張のクライミングが続きます。


nemu05

頂上稜線の花谷隊員


 しばらくはコンテで進みましたが、最終的には5ピッチのスタカットで頂上に抜けることができました。頂上稜線は巨大な雪庇が150mほど続く状態で、地物はどこにも確認できず、見た目で一番高い場所を頂上としました。頂上に立った嬉しさなど微塵も湧いてこず、むしろここからの下降のことを考えると、これからが本当のクライミングの始まり、という感じがしました。


nemu06

頂上の田辺隊長(左)・角谷隊員(中央)・花谷隊員(右)


 記念写真だけ撮って、緊張の下山が始まりました。FIX通過の要領で、登りトップだった花谷隊員がクライムダウン。非常に危険で疲労しましたが、日が暮れる前にキャンプに戻ることができました。

 予定ではそのまま壁を下る予定でしたが、全員疲労が激しく、もう1泊稜線で泊まることになりました。とにかく寒くてつらい夜でした。この夜も、ほとんど食べることができませんでした。

 10月31日。疲労はしていますが、下らなければなりません。朝起きると、大木隊員が気合で水作りを始めてくれました。それを見て田辺隊長が、「さすが信大山岳会、普通は何も出来ないだろに・・・」とつぶやいていました。必要最低限の水分を飲み、少しでも食べられるものを食べ、いよいよ緊張の下降開始。気温は-20℃以下で、すぐに指先の感覚がなくなりました。

 疲労した状況で懸垂下降のトップを切ったのが角谷隊員。この最も責任重大な仕事を最後まで引き受けてくれました。4人で声を掛け合い、重大なミスが起こらないようチェックしながら確実に18ピッチを下り切りました。登りながら下降支点を作っていたのも安全に下れた理由の一つでした。それでも下降に5時間を要してしまいました。


nemu07

トップで懸垂下降する角谷隊員


 あとはBCまで12キロの道のりを戻るのみ。デポした装備類を回収して、重くなったザックを背負って歩き出す。もはや自分との戦い。しかし気力だけでも何とか歩けるもので、途中何度も立ち止まりながらもBCを目指しました。

 暗くなってしばらくしてから、BCからスタッフが4人迎えに来てくれました。彼らの笑顔を見て、これほどホッとしたことはありません。そこからさらに1時間半ほどでBCに戻りました。BCでは5日間BCを守り、無事を祈り続けてくれた藤松隊員と花谷裕子隊員が待っていました。


nemu08

 無事にBCに戻った4名

 ネムジュンそのものは弘前大学の初登以来第2登、西壁は初登攀でしかもアルパインスタイル。長いアプローチに耐え、壁を越えてからの悪い稜線のクライミング。そしてそれを乗り越える世代を超えたチームワーク。これぞ信州大学山岳会の底力だと思います。登頂を終えた各隊員の感想です。


 田辺隊長は「今回はいい仲間に恵まれて、いい山に恵まれて幸せです。ありがとうございま
した。25回目のヒマラヤにして初めてのアルパインスタイルだったのでいい勉強になりました。このメンバーには4者4様の個性があってよかったです」。

 角谷隊員は「若い人たちの力で登らせてもらいました。組んだことのないメンバーとも登りましたが楽しかったです。寒く体調も不十分でしたが、常に全員が無事に帰れるのかを考えて行動しました。経験や年齢はそれぞれ違うものの、不思議と役割分担できていて安心感を持って行動できました」。

 花谷隊員は「リードをずっとやらせてもらい、メンバーに感謝です。荷上げのほうが大変だったと思います。西壁を登っている時は、アンナプルナⅡ峰を眺めては「佐藤さん、よろしくお願いします」とつぶやいていました。登頂して翌日懸垂下降で壁を下り切るまで緊張感が途切れることが無く、いいクライミングができたと思います。信州大学山岳会の底力を見せることができたと思います」。

 大木隊員は「ヒムルンでは自分が先頭をきったが、今回は3人の先輩に助けられました。花谷さんのリード、ビレイ点での田辺さんのおしゃべり、角谷さんは懸垂下降の先陣を切ってくれ、安心感がありました。自分のやるべきことがわかっていたのでやりやすかったです。登攀中暗くなったりしましたが、状況に悲壮感がありませんでした。メンバーに実力があったからこそ。むしろ楽しく登れました」。


 また然るべき場でしっかりと発表させていただきます。一昨日よりバックキャラバンに入ります。
見守ってくださった全ての方に感謝いたします。ありがとうございました。

文責・花谷泰広隊員

Appendix

信州大学山岳会

sac60th

Author:sac60th
信州大学山岳会は
60周年を迎えました!

【リンク】
信州大学山岳会60周年記念事業
信州大学山岳会
信州大学学士山岳会
信州大学

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最新トラックバック

検索フォーム

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。